
黒沢健一『Alone Together VOLUME ONE』(24TH FLOOR Records)
黒沢健一さんの2012年東京グローブ座公演「Alone Together」会場で先行発売された、一人アカペラ多重録音アルバム。
アルバムタイトルは「Alone Together」という英語の語感から想起される“一人多重録音”的な意味合いとは別に、ビートルズの非公式盤『Alone Together vol.1』が直接のヒントになっていたと思われる(本作のタイトルにも当初、vol.1の表記が用いられていた)。
ちなみに「Alone Together」の本来の意味は“二人きり”(カップルなどが、ほかに邪魔する者がいない状態)。
2010年の『V.S.G.P』と同様に、アートワークは黒沢さんの発案により、The Honey Drippers『VOLUME ONE』からイメージを拝借した。「ジャズの影響を受けた80年代のジャケットのイメージで」と渡された、ジョー・ジャクソン、エルビス・コステロのレコードなど数枚の中の一枚だった。
1回目の打ち合わせではまだ漠然としたイメージだったが、2回目までに、ハニードリッパーズのジャケットを参照するアイデアが黒沢さんの中で固まっていったようだった。
最初は多重録音からの連想でオリジナルと同じように、ギターを弾いているところ、歌っているところなど、複数の黒沢さんの写真(2010~11年の東京グローブ座公演)を合成する方向で進めていたが、制作の過程でジャケットに選ばれた写真1点に絞られた。
タイトル表記もオリジナルへのオマージュのため、「vol.1」から元ネタと同じ「VOLUME ONE」に変更してもらった。
アルバムに先駆けて、新レーベル「24TH FLOOR Records」のロゴも作成した(新事務所のあるフロアの階数にちなんで、黒沢さんが命名した。Discogsで調べると、4TH、14TH、90TH、99TH FLOOR Records……の4つのFLOOR Recordsのレーベル名が確認できた)。本作以降リリースされるアルバム、グッズは原則として同レーベルのカタログとなった。
