
三木鶏郎ブック
日本のコマーシャル・ソング~ポップスの先駆けとして才能を発揮した音楽家、三木鶏郎のトリビュート・イベント「Sing with TORIRO 三木鶏郎と異才たち」(2005年12月16~18日/銀座・博品館劇場)会場で先行販売された公式ビジュアルブック(A4・44ページ)。
アートディレクション/デザインと編集、ほぼ全てのキャプションの執筆、およびフライヤーデザインを担当した。
当初は、三木鶏郎企画研究所(三木鶏郎さんのオフィス)で拝見した往時の作品や資料(レコード、楽譜、ノベルティ、新聞雑誌記事)をアートブック的に紹介するような構成を考えていた。
しかし悩みながらの編集途中で、同イベントのプロデューサー佐藤剛さんから勧められた自伝『三木鶏郎回想録』(平凡社)がとても面白く、三木鶏郎のユニークなセンスが幼少~青年期~繁田裕司(本名)での活動期から既に発揮されていたことや、鶏郎が一貫して持ち続けた“反骨精神”が現代にも十分通じるものであること、だからこそ、現代にあえて三木鶏郎の音楽を取り上げるのだというイベントの意図も理解できたので、同書からの引用を中心に構成していった。
表紙は、かつて三木鶏郎が販売した楽譜集のデザインから引用している。
ちなみにイベント当日、本書を一番最初に物販売場で購入してくださったのはベーシストの細野晴臣さんだった。
また同日、会場でイベントの企画発起人のひとりであるONアソシエイツの大森昭男さんが、ぼくの席を訪れ、満面の笑みで「いい仕事をしたね」と褒めてくださったことも、忘れがたき思い出となった。
イベント開催時に特集されたほぼ日刊イトイ新聞の連載座談会を、現在も読むことができる。